■ドラマリーディング 指導者養成ワークショップ
■概要
記録作成
伊藤馨(terrace)
基幹講師
長谷基弘 (terrace)
コーディネート
伊藤馨(terrace)
講師
澤唯(terrace)
林成彦(terrace)
アシスタント
楠木朝子
●開催回数
6回
●開催日
2月13日
2月14日
2月27日
2月28日
3月13日
3月14日
●趣旨
ドラマリーディングの指導者を養成することで、現地での演劇活動の幅を広げる。
●目的
ドラマリーディングワークショップの手法を体験し、またその方法論を分解し再構築することで、自律的なドラマリーディングの指導者を養成する。
■記録
●初回 2月13日
18:30
はじめの言葉
あいさつ
講師紹介
18:40
ガイダンス
事業の概要と今回の流れについて
18:50
ウォーミングアップ
体の捻転
その場ジャンプ
ランダムウォーク
アイコンタクト
あいさつ
ハイタッチ
2人1組になる。
1,2,3ゲーム
ランダムウォーク
3人1組
目つぶり電車
フローズンピクチャ
19:50
10分休憩
20:00
戯曲講座
戯曲に構造についての説明
戯曲の特徴について
ドラマリーディングの手法について
20:20
グループワーク1
サンプル・リーディング
「ハムレット」
20:35
解説
20:50
グループワーク2
21:10
発表
講師が選らんだ2チームだけの発表
20:20
ふりかえり
今日の体験を通して
まとめ
21:28
クールダウン
21:30
終了
●第2回 2月14日
10:00
ガイダンス
昨日の内容の思い出し
10:10
ウォーミングアップ
10:30
グループワーク1
「紙風船」
「赤い鳥のいる風景」
11:00
解説
読み方
ガイダンス
11:10
グループワーク2
12:00
昼休憩
13:00
中間発表
13:40
講評
14:00
グループワーク3
ブラッシュアップ
14:10
発表
14:40
ふりかえり
15:00
クールダウン
終了
・宿題
次回の前までに、読みたい戯曲を天草文化協会に提出
●第3回 2月27日
18:30
ガイダンス
18:40
ウォーミングアップ
19:10
リーディングについて
19:20
宿題で選んできた課題についてのコメント
「機の音」
「天保十二年のシェイクスピア」
「青い鳥」
「兄帰る」
「フエノチアジン」
「アダム荒川」
リーディングに向いている戯曲
アクションの連鎖がわかりやすい
声だけで完成しない
戯曲に想像の余地があるもの
全部説明していないもの
リーディングに向いてない戯曲
戯曲の身体性が高すぎるものは、想像しにくいので向いてない。
放送劇 身体性が伴っていないものでリーディングで完成してしまうもの。
動きの少ないもの
アクションが読み解きにくいもの
19:30
10分休憩
19:40
グループわけ
題材渡し
「兄帰る」
「フエノチアジン」
「アダム荒川」
20:10
リーディングのポイントのふりかえり
20:20
一通り読む
20:30
ディスカッション
どんなアクションが戯曲に書いてあるのか。
キャスティングについて
基本的には戯曲通りのキャスティング
それ以外にはコンセプトのあるキャスティングがいい
例:女子高生ばかりの戯曲を昔、女子高生だった人で行う。
キャスティングしてみる
20:35
ディスカッション
自分たちで読んでみる
20:45
ディスカッション
読んでみてどうだったか
20:55
どうやって見せるのか?
見せ方について
21:05
ふりかえり
21:25
クールダウン
21:30
終了
●第4回 2月28日
10:00
ガイダンス
10:10
ウォーミングアップ
10:30
ガイダンス
10:40
グループワーク
12:00
昼休憩
13:00
発表
受講者によるフィードバック
14:00
ガイダンス
これからやることについて
14:20
グループワーク
ブラッシュアップをどうやってやるか?
15:00
すりあわせ
15:05
発表2
15:35
講評
ふりかえり
次回のガイダンス
・宿題
次回までに読みたい戯曲を一人1部用意すること。
発表時間は10分
テレビ、映画のシナリオはNG
●第5回 3月13日
18:30
ガイダンス
18:40
思い出し
必要なもの
戯曲
メンバー
配役
場所
観客
時間
戯曲についての打ち合わせ
とってもいい雰囲気
体をほぐす
コミュニケーション
仲良くする
否定をしない
戯曲を読んでキャラクターを肉付け
答えをひとつにしない(決めつけない)
ドラマリーディングを見合う
フィードバック
ブラッシュアップ(見直す)
良いところをいっぱい言う
練習をし過ぎない
完成形じゃない
演劇をしない(演じない)
席順を考える
見せ方を考える
読めない漢字を調べてくる
型の決まった本を避ける
抽象的な動きを考える
1 本を選ぶ
2 みんなに見せる
3 みんなで読む
4 戯曲をどう捉えるかを話しあう
5 役を決める
6 通して読む
7 稽古
お互いにどうやるかを話しあう
声の大きさを決める
席順を決める
ト書きを読む人のキャラクター
席順を考える
見せ方を考える
8 通して読んで上演に備える
9 客席を作る
10 上演
11 フィードバック
制作的なこと
観客を呼ぶ
入場料をどうするか
客入れ
開始時間など
戯曲の説明役をつけるかつけないか
ウォーミングアップ
体をほぐす
とってもいい雰囲気
コミュニケーション
仲良くする
良いところを言う
19:00
ウォーミングアップ
19:30
休憩
19:40
グループわけ
19:45
どんな戯曲があるか
19:55
読み合う(黙読)
20:15
戯曲を選ぶ
20:25
発表
選んだ戯曲と理由
20:35
声に出して読む
20:50
キャスティングとコンセプトを話しあう
21:20
ふりかえり
ガイダンス
21:30
クールダウン
終了
●第6回 3月14日
10:00
ガイダンス
10:10
ウォーミングアップ
10:30
グループワーク
グループにわかれて読む
11:00
中間報告
11:15
グループワーク2
読み方を工夫する
12:00
昼休憩
13:00
中間発表
講評
フィードバック
14:00
グループワーク3
ブラッシュアップ
14:40
会場つくり
15:00
発表
ポストパフォーマンストーク
15:40
ふりかえり
16:00
終了
■所見
●作成 林成彦
ワークショップの開始時は参加者の方々に緊張や不安があるようにも見受けられまし
たが、ウォーミングアップのなかですぐに安心感を持ったようでした。表情が和らぎ、
自然な声が出て、講師に対しても参加者同士の間でも自然な声と自分の言葉と柔和な表
情でコミュニケーションがとれていました。グループワークの際も、メンバーが互いに
意見を出し合い、限られた時間を有意義に使い、よりよいアウトプットをしようという
意識がどのグループにも感じられました。グループ作品の発表会の際に、他のグループ
から感想や質問が活発に出されたのも印象的でした。
リーディングのワークショップですが、リーディングについて学ぶという以上に、リ
ーディングを通して参加者同士がお互いを理解し合うという部分に成果を感じた2日間
でした。この2日間の作業を経て、次回のワークショップでは参加者の方々がどのよう
なパフォーマンスを見せるのかが楽しみです。
●作成 伊藤馨
ドラマリーディングとは本来作りかけのものです。
戯曲に始まる演劇の最終地点は公演です。そこまでの道のりの中で戯曲が俳優の身体に入る前の段階で読むことをドラマリーディングであると定義するならば、ドラマリーディングは未完成な状態こそが、完成であると言えます。
今回の指導者養成では、全6回を通してドラマリーディングの手法を理解し、今後の天草でのドラマリーディングの会を継続的に行うことを目的とした指導者養成としては、本願であるワークショップでした。
初回、第2回とドラマリーディングのスタンダードなワークショップを行いました。
第3,4回でスタンダードなスタイルのドラマリーディングがどのように作られてるのか丁寧に解説しました。
第5,6回で自律的はドラマリーディングの発表会までをガイド付きで行いました。
これらのプロセスで、自覚的にドラマリーディングやワークショップということについての、体感的な理解をさらに自覚的な理解へと積み上げていくことで、その後、指導者としてドラマリーディングが実施できる端緒は開けたように思います。
ワークショップ終了後は、ドラマリーディングの会を立ち上げ月1回のペースで会を継続して行い、ドラマリーディング公演の開催を目指すと聞いています。
この動きが持続的な活動として、末永く続くこと祈っています。
また、事業の中で戯曲を書く劇作家として活動しようとしている方も見受けられたので、彼らの戯曲をリーディングしブラッシュアップすることで、天草の演劇がより発展することを願います。