それでも

仕事はするのだ。

曇天を眺めながら、駅前のマックでだらだらと文章を打ちまくる。

どうもしっくり来ない。

千葉県の某所で行うワークショップの概要と指導案の作成。

合間に友達だのなんだのとメールのやり取り。

ヘッドホンで周りの音をさえぎって、並ぶ人たちを眺めながら、がしがしいろんなことを考えて決めていく。

うまいこと手が動かない。

文章が出てこない。

どうも曇天に負けてる。

曇りはどうもダメだね。

天気がいいほうが調子がいい。

ま、それが普通か。

集中力がないわけではない。

アイディアが出てこない。

何かをつなぐアイディア。

照明家でなくとも、演劇に関わる道はある。

僕の仕事のすべては演劇に繋がっている。

それ以外のことが出来ないのだ。

制作でも照明家でも、演出家でも、常に、演劇に関わることをしている。

教育に携わるようになっても、それらはなんら変わらない。

演劇は人に一番近い学問。

そのことを心に置き。

人と人をつなぐ。

大して難しいことではないはずだ。

とはいえ、その指導者を育てるものとなると少し苦戦する。

コミュニケーションのその先の世界。

それを夢見ながら、世界を織り、紡いでいく。

それが少しでも良い未来を作ることになればいい。

小さいが少しでも隣の人に耳を傾けられること、世界の平和はきっとそこに答えがある。

ちゃんと向き合うこと。

反対や賛成ではなく。

アクションでもなく。

引きこもるのでもなく。

ただ、向き合う。

一番簡単で、シンプルなことが答えになるはずだ。

階段を上がったら、晴れ間が見えた。

水色の狭い空が向かえてくれた。

少し幸せになった。

未来を肯定された気がした。

そして、タバコの猫の柄を思い出す。

かわいいな。