憧憬と嫉妬

いいものを見た。

シアターXで今やってるブレヒトの肝っ玉おっかぁ。

すごい。
この話、特別劇的と言えるシーンがあるわけではない音楽劇だ。

戯曲に対して非常に厳密に台詞の意味を伝えている。
あくまで言葉ではなく。
ダイアローグがダイアローグ足りえるためにはその意味が必要だ。
そう思っている。
それを目の当たりにした。
きちんと伝えること。
音ではなく、そこにある意味を伝えるということをしていた。

どの俳優がということやどういう演出が照明が音響がということではない。そこには各々持ちえる意味を持っている。

1幕の休憩中におもしれ-と数名にメール、タバコを吸っても何しても興奮がおさまらない。

異質なものを積み重ね、丁寧に、ときに乱暴に積み上げラストに向かっていく。

異化効果とはどういうことなのかと言うことをシンプルかつ正当な形で見せてくれる。

激しい嫉妬と憧憬を感じる。
ここに関われていないこと、こんな明かりは作れないと実感すること、とても面白いと思ってみてるということ。そのすべてに嫉妬する。
そして、同じ意味での憧れを抱く。

きっと僕らにも出来る。
この悔しさがあれば。
演劇の可能性を感じる。

残念ながら、チケットが余ってるとのこと。
よければ観てほしい。

観る気がある人はメッセージをくれれば割引できます。来週もやってます。