ごびらっふの独白
草野心平
るてえる びる もれとりり がいく。
幸福というものはたわいなくっていいものだ。
ぐう であとびん むはありんく るてえる。
おれはいま土のなかの靄(もや)のような幸福につつまれている。
けえる さみんだ げらげれんで。
地上の夏の大歓喜の。
くろおむ てやあら ろん るるむ かみ う りりうむ。
夜ひる眠らない馬力のはてに暗闇(くらやみ)のなかの世界がくる。
なみかんた りんり。
みんな孤独で。
なみかんたい りんり もろうふ ける げんげ しらすてえる。
みんなの孤独が通じあうたしかな存在をほのぼの意識し。
けるぱ うりりる うりりる びる るてえる。
うつらうつらの日をすごすことは幸福である。
きり ろうふ ぷりりん びる けんせりあ。
この設計は神に通ずるわれわれの。
じゅろうで いろあ ぼらあむ でる あんぶりりよ。
ジュラ紀の先祖がやってくれた。
ぷう せりを てる。
考えることをしないこと。
率直なこと。
ぼろびいろ てる。
夢をみること。
ぐう しありる う ぐらびら とれも でる ぐりせりあ ろとうる
地上の動物の中でもっとも永い歴史をわれわれがもっているということは平凡であるが偉大である。
ける ありたぶりあ。
とおれは思う。
ぷう かんせりて る りりかんだ う きんきたんげ。
悲劇とか痛憤とかそんな道程のことではない。
ぐうら しありるだ けんた るてえる とれかんだ。
われわれはただたわいない幸福をこそうれしいとする。
いい げるせいた。
ああ虹が。
でるけ ぷりむ かににん りんり。
おれの孤独に虹がみえる。
おりぢぐらん う ぐうて たんたけえる。
おれの単簡な脳の組織は。
びる さりを とうかんてりを。
いわばすなわち天である。
いい びりやん げるせえた。
美しい虹だ。
ばらあら ばらあ。
ばらあら ばらあ。