これで、N.S.F.の今年のシーズンが終わりました。
もうかれこれ7回目を数えるLa Stanzaでの公演。 いやぁ、美味しかった。
いわきに行く機会がある方はぜひ。
地元の食材で安心安全なものをしっかりとセレクトしたイタリアンをがっつり食べることができます。
素敵なお店です。
ぜひ。
http://www.stanza.jp/
そして、肝心の公演ですが、もろもろ合わせて30名以上の方々に満員御礼でご覧いただけました。
やっぱり「いわき演劇祭」の一環になっているからでしょうか。
いっつも手弁当で公演を行ってきたので、なんだかとてもうれしい限りです。
http://iwaki-alios.jp/event/special/theater_fes_2016.html
って、僕らの次の劇団は、大信ペリカンのところの、シア・トリエじゃないですか。
しかも、写真は僕が照明をしていた時の公演。
お時間ある方ぜひ。
話がそれてばかりなので当日配布のパンフレットのご挨拶文から、
ご来場いただきありがとうございます。いわきでの公演も回を
重ね、毎回とても貴重な機会と幸せな時間をもらえているなと
感謝しています。今回の「⼗⼆夜」は⽇本で⾔うところのお正
⽉に当たるようなところで上演された祝祭劇の⾊が濃い作品
です。演劇祭というお祭りに計らずも沿った作品になったこと
をとてもうれしく思っています。原作には様々な形の恋が登場
します。N.S.F.版でももちろん恋!揺れ動く恋⼼とそれに振り回
される⼈たちを唄や踊りを交えてお送りします。⼩さい空間で
の演劇なので、ただ観るだけでなく劇に参加するつもりで楽し
んで頂ければ幸いです。
N.S.F.
伊藤馨
N.S.F.は毎回音頭があって、手拍子や合いの手を入れてもらったりして参加してもらっています。
今回も十二夜音頭をお送りしました。
カフェでもいわきでも毎回手拍子をやってもらっていて、なんだかとってもいい時間だなぁ。
と、思いながら観ていました。
近藤ミキヲが、一旦お休みに入って、とはいえ、劇団じゃないから、やめるとか休むとかっていうものでもないんだけど、二回目の公演からずっと出ていたのに、居なくなると寂しいもので。
近藤ミキヲこと、こんみきは彼が演劇を始めたくらいから知っていて、もうとても長い長い付き合いの仲間なんだけど、演出家と俳優として何かをし始めたのは、N.S.F.を始めてから。
ま、付き合いが長いには何がしか理由があって、なんとなく趣味があって馬があって、話している言葉も近いものがあるみたいで、弟みたいな感じで付き合ってきたこんみきが居ないのはとってもなんだか別な意味でさみしい気がしていました。
そういうセンチメンタルな気分もありながらの稽古をしていると、あーこんみきが媒介してくれてたことって結構あったんだなぁ。とか、やっぱり長いからいろんなことを汲んでくれてたのね。とか思ったり思わなかったりして稽古をして作ったのが今回の作品でした。
自分としては、文脈的な意味合いでもN.S.F.が作ってきたものを踏襲して作っていたつもりだし、同じ線上に乗っかる作品になっていると思ってるんだけど、ずっと観てきた人たちから少し毛色が変わったね。と、言われた作品にもなりました。僕としては良い方向に変わったんだと勝手に思っています。
今回は初めて頭のシーンを綾田將一ことあやだと、さいとうまことこと、まことに任せてみたり、小林あやさんに二人の面倒をみてもらったり、なんてことはしていますが、いつも通りあやさんには志村けんっぽいことをしてもらったりしながら、シェイクスピアをドリフっぽく出来るように切り取って、上手に(?)換骨奪胎して短編を作るという形式は変わりはなく、そして中嶌聡さんことつねさんには、相も変わらずいかりや長介みたいな役を振ったりとか、関根さんには大暴れをしてもらったりとか、書き出してみるとほんと変わってないな。
とはいえ、確かに演出的な指示のキーにしていたのは、「人と人のやり取り」に重きを置いていたと思います。
まぁ、演劇なのでそれが普通なはずですが、確かに今まではなんかの集まりの余興で行う出し物感を大事にしていたので、「勢い重視」の作品だったとは思います。
本当はこれらは二択にするものではなくて、両方が成立した方が面白いんだけれども、いかんせんそれは僕の腕の無さっていうことなんじゃないかと思います。精進精進。
演劇好きが演劇好きのための余興としての出し物を作ったらおもしろいよね。
短編だし、やり逃げすればいいじゃない。
多少強引でも無理やりつなげて作品にしてしまえばいいじゃない。
みたいな、悪ふざけの延長戦でやってきたN.S.F.も7回もやるとこうなるんだなぁ。
という若干他人事感な感想がないわけではないのだけど、それはそれ。
作品を組み立てるための方法や熱意は今まで通りで作ってきました。
やってみてよくよくわかったことは、この人たちのことが大好きでそういう人たちと一緒に作品をつくる時間というのは贅沢な時間だなぁ。
ということです。
人生の中で、こういう時間を作って関わりあえるということはなんと豊かで素敵な時間なのだろうと心底思える時間を過ごすことが出来ました。
本当に雑なプロットから戯曲構成を考えてくれて戯曲を書いてくれた劇作家の村野玲子、
何度でも修正をかけてくれて無茶お願いも頑張って聞いてくれた音楽の長谷基弘、
何より僕のいかにも適当な思いつきを形にしていってくれた俳優たち、
正直僕は無茶なキャスティングをしたかもなと稽古あたまで思ったけど最後までがんばってくれた綾田とまこと、
いつもいつも無茶なことを言われてはすごい悩んで、それでもみんなを明るい方向に引っ張ってくれたつねさん、
久しぶりのN.S.F.を堪能しつつ大暴れしてくれた関根さん、
そして何より
右から左から下から上までありとあらゆるところに気を使ってしっかりとした屋台骨を作ってくれたあやさん、
出ては居ないけど気にかけてくれていたことでみんなに知恵と勇気くれたこんみき、
本当によい座組で「十二夜」を作れたことに本当に感謝しています。
そして演劇は観るというか、参加してくれた観客の皆さまにこの場を借りて深い感謝を。
今後も地道に公演活動もやりたいな。
と、思いますが、N.S.F.は劇団ではないので、今後どういう展開になるかはわかりません。
N.S.F.として、またいつかお会いできるのを楽しみにして。
一旦、N.S.F.おしまい。
こっから先はしばらく照明だったり、ワークショップだったりに専念しようと思います。
お疲れさまでした。
ありがとうございました。