二人の軌跡を追うというよりは、ビュッフェにとってのアナベル。
他者性の介在による芸術家の変化、もしくは社会の捉え方の変化をビビッドに見ることができる展示だった。
なので、アナベルはちょっとおつまみ程度の扱いです。ビュッフェを見に行ったので、いいのだけど。
展示のスタンスとして、助け合う存在を持つことによる変化を中心として、作品紹介をしている。
ビュッフェの作品の間にあるアナベルの言葉は、優しく、時に辛辣に刺さってくる。
ビュッフェの作品を見ているはずなのだが、アナベルを意識し、アナベルの言葉にはビュッフェがいる。
結果、アナベルをものすごいフィーチャーした展示になっている。
とは、言っても、ビュッフェの側から見たアナベルを見る。ということでだが。
なので、アナベルから見たビュッフェはちょっとしか見えない。
後半になって、アナベルの言葉にあるビュッフェと作品の中にあるアナベルが繋がってくると、その絆の美しさに心が奪われた。
いいものを見た。