(1)
急に思いついたので、メモがわりに書き始める。
僕のおばあちゃんのことである。
祖母の名前は宏子。
旧姓は須藤。結婚して坪井。
名前の通り、豊かで大きい。
でも、身体はそう大きくなかった。
とても祖父を愛していた。
そんな宏子ちゃんのことを書きとめようと思う。
宏子ちゃんという呼び方は僕が成人してから、
なんだかおばあちゃんっていうのはおばあさんみたいよね。
なんていうものだから、それまでひろこおばあちゃん。と、呼んでいたものを「おばあ」だけ取って、宏子ちゃん。と呼ぶようになった。
乗り物に乗るのが好きで
出来ることならいつまでも乗っていたい。
よくそう言っていた。
あら、もう降りなくちゃいけないの。
とも言っていた。
でも、さすがにブラジルに行った時には、
さすがに長いわね。少し疲れたわ。
いや、もう10時間以上乗ったよ。
あら、そうね。
まだ、15時間は乗るよ。
それはいいわね。
そういう感じであった。
自分のペースをなるべく崩さないようにしながらも、
あたしは今日疲れたからご飯いらない。
と、言って寝てしまったりしていた。
ブラジルのホテルで朝食をとるひろこちゃんと僕