いわき市復興ビジョンへの提言(素案)に対する市民意見募集(パブリックコメント)概要編

いわき市復興ビジョンへの提言(素案)に対する市民意見募集(パブリックコメント)について
http://www.city.iwaki.fukushima.jp/topics/012445.html
いわき市復興ビジョンへの提言(素案)、拝読させていただきました。コメントが長文となりましたので、概要と本体を別のメールで送ることにします。また、送信した内容については、自身のウェブサイトおよび他のサイトなどで公開をする予定です。
以下、概要についてです。本体については、別途送信致します。

概要について
0 概要のレイアウトについて1 目的について2 理念の項目立てについて3 取り組みについて

0 概要のレイアウトについて縦書きと横書きが混在し、どこが軸になっているのかが全く分からないカタチになっています。復興ビジョンがまとまらないことを表しているのであれば、とても明快なレイアウトかと感じますが、そうでないのであれば、縦の系列と横の系列についての意味合いや、デザインを考えてレイアウトするべきかと思います。少なくとも、パブリックコメントを求めるには稚拙なレイアウトです。
現状のレイアウトを残すのであれば、左が現状、右が目的や理想とする状態という形にして、文字情報を極力減らした方が見やすいです。
今のレイアウトを生かすということであれば、理念→目的→具体的な取り組みという形がよいかと思います。
1 目的についてまず、ここで言う「目的」という言葉の意味がわかりません。この後に来る理念とも対照していないし、ここに「目的」が来る意味を明快にしてください。上記に目をつぶったとして、
【目的①】 市民の安全・安心の最大限の確保
これは、基本事項であり、目的と言う言葉で語られるものではありません。

【目的②】 震災前にも増して活力に満ち溢れたまちの創造
率直に言って、震災前が「活力に満ち溢れたまち」であったように書かれていますが、そうではなかったと思います。いわき市として、どうしていくのかということを目的とすべきではないかと思います。
そもそも目的というのは、行動に対しての目的が設定されるのであって、目指す状態を目的というのであるので、言葉の使い方として、違和感があります。項目自体を削除して、新たにミッションや目標というものを設定することがよいかと思います。
提案事項・目標市民を主体とした災害に強いまちづくり。

2 理念の項目立てについて
5個は多すぎると思います。理念は、1つの文章になるもので、端的に表せるものが理念の形だと思います。
理念に書くべきことは、行動指針になる基礎的な部分を端的に表したものになるはずです。理念は可能であれば、一言で表せるくらい簡単で分かりやすい言葉で出来ているのが正しいだと思います。下記が現状の理念として扱われているものですが、これはミッションです。
理念1  「オールいわき」「オールジャパン」による復旧・復興(連携)理念2   災害に強く、安全で、安心できるまちを目指す復興(安心)理念3   前例のない複合災害からの再生モデルを世界に示す復興(活力)理念4   住む人も住む場所も世界から愛されるまちを目指す復興(魅力)理念5   原子力災害を克服するとともに、再生可能エネルギーの導入を推進し、原子力発電に依存しない社会を目指す復興(挑戦)
今のいわき市が持つ理念としては、「市民が作るまちづくり」
これに対応した、ミッションとして、・「いわき」という市をより細かい地域から見直した、地域文化に立脚したまちづくりを行う。・行政と市民が連携して、地域コミュニティの再生を伴った復旧・復興を行う。・原子力災害を含めた、災害に強い都市計画を行う。・職住環境を再構築し、エネルギー消費の少ないまちづくり(スマートシティ)を行う。
3 取り組みについて既に、上記ミッションとして、取り組みの素案を描いたので、この部分は省いてかまわないと思います。
また、取り組みは、実際の行動をあらわすものなので、ミッションに基づいて再構成されるものなので、再構築する必要があります。
現状出ている取組については、理念の5本の柱に対応していないことや、目的とも対応しておらず、取組の類型化の仕方が間違えているように感じます。
また、復旧期、復興期という時間軸にわけて、書かれていますが、継続的に取り組まなくてはいけないことを復興期に書かれていなかったり、(例:○モニタリングの実施、情報提供)、本来、復興期のための準備として、行うべき内容が書かれていなかったりと齟齬が多く見えます。

これは、どういうことを想定して構想されているのか不明です。提言としては、甚だ不足していると言わざる得ないと思います。